「冬の郷土料理」
寒さの厳しいこの季節は、体がほっとあたたまる料理が何よりのご馳走。冬ならではの味わい、昔ながらの懐かしい味もうれしいものです。その土地に根ざし、歴史とともに受け継がれてきた山形県の郷土の味をご紹介します。
2020年1月27日掲載
寒さの厳しいこの季節は、体がほっとあたたまる料理が何よりのご馳走。冬ならではの味わい、昔ながらの懐かしい味もうれしいものです。その土地に根ざし、歴史とともに受け継がれてきた山形県の郷土の味をご紹介します。
煮た大豆をわらつと(わらで作った筒)に詰め、こたつのわきなど暖かい所に1〜2昼夜おいておくと納豆になります。かつては各家庭で作られていました。この納豆をすってみそ汁に溶かし入れ、とろみをつけた納豆汁は、身体をほかほか温めてくれます。具は豆腐、油揚げ、コンニャク、キノコや山菜などですが、欠かせないのが里芋の茎を干して作った「いもがら」です。
・納豆汁のレシピ
http://www.yamagata.nmai.org/kyodo/kyodo-fuyu/nattou.html
日本海の「冬の味覚の王者」と言えば寒鱈。寒の時期、真ダラを身も骨もぶつ切りにし、内蔵も鍋に入れて煮込んだどんがら汁は、冬の庄内・日本海の名物料理です。あぶらわた(肝臓)のとろけるような甘さは何とも言えません。また、新鮮なコクのある菊わた(白子)を生でポン酢醤油で食べると、これまた、庄内最高の冬の味覚です。
・どんがら汁のレシピ
http://www.yamagata.nmai.org/kyodo/kyodo-fuyu/dongara.html
あさつきの野生のものは東北地方や北海道で広く見られますが、特に酒田市周辺ではその中から形状や味の良いものを選抜し、砂丘畑で栽培してきました。少しかために茹で上げたものに砂糖・味噌・酢を1:1:1/2で合わせた酢味噌でいただくのがとてもおいしく、好まれています。イカや貝のあおやぎなどと和えれば、おもてなしの一品にも。
漬物王国・山形を代表する一品「青菜漬(せいさいづけ)」を打ち豆と一緒に煮込んだものが「くきな煮」です。2月ともなれば、晩秋につけた青菜もべっこう色に変わり、酸味がかかってきます。これを煮て新たな料理にするのですが、煮るときはかなりの臭いを漂わせます。しかしこの臭いが、春の近いことを知らせるのです。「白菜漬」などほかの漬物を使ったり、醤油ではなく味噌を使う地域もあります。
・くきな煮のレシピ
http://www.yamagata.nmai.org/kyodo/kyodo-fuyu/kukina.html
・山形のうまいもの(山形の味・郷土の味)
http://www.yamagata.nmai.org/crops/umaimono/local/index.html