「うるい」
サクッとした歯ごたえでクセがなく、山菜の中でもアクが少ないうるい。ユリ科の花「オオバギボウシ」とも言われ、若い芽で葉が開く前の物を食します。山形県はうるいの収穫量が全国1位です。(令和4年)
2025年1月27日掲載
サクッとした歯ごたえでクセがなく、山菜の中でもアクが少ないうるい。ユリ科の花「オオバギボウシ」とも言われ、若い芽で葉が開く前の物を食します。山形県はうるいの収穫量が全国1位です。(令和4年)
雪の多い地域では冬春作物のひとつとして、ハウスでの促成栽培が行われています。
うるいもその一つで、ハウスの中の温床の上にモミガラを敷き、根株を並べて土をかぶせます。そして十分水を与えてビニールトンネルで囲い、内部を気温20℃で一定に保ちます。芽が伸び始めたら、成長に合わせてモミガラを入れ茎部分を白く軟化させます。葉が開き始めたら、上の葉だけに光を当てて緑化させ、20〜25cmの長さになったら収穫となります。一本ずつ掘り出すように摘み、すぐ水洗いすると、葉の下に伸びる純白の茎が現れ、透き通るような美しさです。
県北に位置する最上地域では、光を遮断し黄化させる「軟白栽培(なんぱくさいばい)という方法で栽培された「雪うるい」というブランド名で出荷をしています。
生でも美味しく食べられしゃきしゃき感とほどよいぬめりが特長です。
山形県には、地域の人々が古くから守り受け継いできた伝統野菜が数多く残っており、上山市小笹(おざさ)地区で栽培されている「小笹うるい」もそのひとつです。
「小笹うるい」は、普通のうるいに比べて太く、白い茎の部分が長く10センチ以上もあります。無農薬栽培の伝統を守っており、ぬめりが強く、えぐみが少なくて食べやすいのが特長です。
こうした高い品質と、地域独自の農産物として大切に守り育てていることが認められ、2019年3月に国の地理的表示(GI)保護制度に登録されました。
早春の息吹を伝える促成栽培のうるいは、2〜3月に収穫されます。しゃきしゃきした歯ごたえと軽いぬめりが魅力です。生でサラダにしたり、浅漬けにしたり、さっと火を通しておひたしにしたりして食します。
▼うるいについてはこちらもご覧ください。
・うるい|山菜類|山形のうまいもの|おいしい山形ホームページ
・小笹(おざさ)うるい|伝統野菜|山形のうまいもの|おいしい山形ホームページ
・映像で知る山形の農林水産物|おいしい山形ホームページ