わらび|収穫時期:5月〜7月
日本一の生産量
山形県産「わらび」
初夏には山菜名人が
山に集結
山菜の宝庫山形のわらびは、日本一の生産量を誇る。春の野山で芽を伸ばす姿に出合うと、心が弾んでくる。
県内では例年5〜7月が、天然わらびの最盛期。山菜名人たちは、それぞれが見知った山を巡って採取する。自然が相手だけに、集めたわらびは大きさにもばらつきがある上、鮮度保持も難しい。昔から、個人ごとの「相対販売」に委ねられているのもこのためだ。
一方、県内各地では、わらびを観光資源として活用しようと、「観光わらび園」が開園される。日当たりを良くするため、良質なわらびが出る区域の木々を伐採し、草刈などの管理をしながら天然のまま生長させる。そして、この地を有料で一般開放するのだ。
観光客で賑わう
観光わらび園
飯豊町と小国町には、観光わらび園が10数か所ある。敷地が約10〜70と大規模で、主に集落ごとの組合が運営している。シーズンともなれば、県内外から多くの観光客が訪れ、初夏の自然をたっぷり満喫していくという。
また、置賜地域では、個人ごと所有する裏山の木々を伐採して天然わらびを採取し、販売するケースも数多い。
わらびには鮮やかなグリーンの青わらびと、茶褐色の赤わらびがある。県産のものは、ぬめり成分が強くて柔らかく、首都圏でも「上物わらび」と評判だ。
* DATA *
主な産地
小国町・鶴岡市・飯豊町・南陽市・鮭川村・朝日町・大江町・西川町・真室川町・ほか