うるい|収穫時期:2月〜5月
早春の息吹を伝える
瑞々しい「うるい」
雪の多い地域の
冬春栽培作物として発達
サクッとした歯応えでクセがなく、軽いぬめりも魅力。早春の息吹を伝えるうるいは、オオバギボウシとも言われ、北海道から本州にかけて多く自生し、薄紫色の清楚な花を咲かせる。
ハウスでの促成栽培は、雪の多い地域での冬春作物の一つとして作られている。系統は地元の在来種を株分けなどで増やしたもの。温床の上にモミガラを敷き、根株を並べて土をかぶせる。そして十分水を与えてからビニールトンネルで囲い、内部を20度で一定に保つ。芽が伸び始めたらもう一度たっぷり水を与える。
茎を白く軟化させるため
モミガラを投入
「ポイントは、芽の成長に合わせてモミガラを入れ、茎部分を白く軟化させること。萌芽から一週間〜10日で収穫できますが、その間モミガラを2〜3回入れます」と生産者。葉が開き始めたら、上の葉だけに光を当てて緑化させ、完成だ。収穫時の長さは20〜25cm、一本ずつ掘り出すように摘む。すぐに水洗いすると、葉の下に伸びる純白の茎が現れ、透き通るような美しさだ。
また最上地域では、同様の促成栽培でも、光を遮断することで、白さと柔らかさを強調したうるいを生産。「雪うるい」のブランド名で出荷し、生でも美味しく食べられる新感覚な食材として注目を集めている。
雪うるい
* DATA *
主な産地
遊佐町・新庄市・真室川町・最上町・鶴岡市・金山町・上山市・寒河江市・尾花沢市・酒田市・ほか