悠久の花・山形の《紅花》
かつては女性の唇を染め、衣装を彩る紅のもととなった紅花。アザミに似たキク科の花で、7月の梅雨の時期から梅雨明けにかけて、鮮やかな真黄色の花を咲かせます。
原産地のエジプト・地中海沿岸からシルクロードを経て、飛鳥時代に日本に渡来した紅花は、山形で美しく花開きました。特に江戸時代において、土が肥えていて水はけもよい最上川流域は、紅花の一大産地となり、山形の紅花は京都や大阪で大変重宝されました。紅花交易は、上方との文化交流の面でも大きな役割を果たしたのです。
昭和57年には山形県の花として定められ、現在も県民に広く親しまれています。切り花の出荷量は、山形県が全国第一位(平成26年度)。平成23年には、かわいらしい小さな花をたくさんつける県産オリジナル品種『夏祭』も誕生しています(『夏祭』の収穫期は6月)。
切り花用、染料用に利用される他、紅花の花びらは料理・お菓子の色づけや、健康に良い食品としても注目を集めており、乾燥させた花びらも、漢方では冷え性や肩こりなどの血行障害を改善するとされています。
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【山形県の花 紅花について 】